水中毒と熱中症にご注意ください

広島市の調剤薬局グループ 株式会社ファインプラス

祇園プラス薬局 薬剤師むーさん

お盆を過ぎても暑い日が続いています。学校が始まり、屋外で過ごす時間が増えるので、水中毒と熱中症に引き続きご注意ください。

水中毒とは、過剰な水分のみを摂取することによる症状のことです。水分を補おうと大量の水だけを飲むことによって血液中の塩分濃度が急激に低下し「低ナトリウム血症」の状態になることが原因です。

主な症状は、めまいや頭痛、多尿や頻尿、下痢などです。悪化すると吐き気、嘔吐、意識障害、呼吸困難などの症状が現れ、最悪の場合死に至るケースもあります。

熱中症とは、体内の水分や塩分が足らない状態のことです。水分摂取が少なく、体内に入ってくる水分や塩分量が減少したり、発汗や下痢、嘔吐、多尿などにより、体外へ出ていく水分や塩分量が増加することが原因です。

主な症状は、めまい、倦怠感、吐き気、喉の渇き、頭痛などです。悪化すると、痙攣、足がつる、血圧低下、汗や尿が出ない、体温調節ができない、意識障害などの症状が現れ、最悪の場合、全身の臓器への血流が減るため、臓器不全を起こしショック状態となり、死に至るケースもあります。

水中毒と熱中症、原因は正反対ですが、症状が似ています。

水中毒にも熱中症にもならないためには、

「こまめに水分を摂る」

30分〜1時間おきにコップ1杯くらいが目安です。

「水だけでなく、合わせて塩分も摂る」

水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクや経口補水液、お水やお茶には塩や梅干しなどを足すのも良いと言われています。

緑茶や烏龍茶、コーヒー、紅茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため水分補給には不向きな飲み物です。

また飲酒した場合、利尿作用だけでなく、アルコールの分解にも水分が必要なため、脱水になりやすい状態となります。普段より多めに水分を摂取してください。

高血圧症や心臓病、腎臓病などの方はかかりつけ医に相談するようにしましょう。