広島市の調剤薬局グループ 株式会社 ファインプラス
祇園プラス薬局 パート薬剤師M
先日潰瘍性大腸炎のお薬アサコールの勉強会がありました。
安倍首相も潰瘍性大腸炎で以前から服用されていることで知られているお薬です。
潰瘍性大腸炎は慢性の炎症性疾患で難病に指定されています。潰瘍性大腸炎は2018年時点で約21万人に達し今後も増加傾向が持続すると予想されています。
原因が不明で、完治させる治療法が未だにありませんが、適切な寛解導入療法を行えば、多くの患者さんでは、普通の日常生活が過ごせるようになっています。
アサコールは、軽症から中等症に用いられる潰瘍性大腸炎の基本の治療薬です。
活動期の炎症を抑えるために使われるだけでなく、寛解期の維持にも用いられます。
アサコールは大腸で効率よく効果を発揮するように、pH7以上で錠剤が溶けるように特殊なコーティングをされています。
これは炎症が起きる回腸末端から大腸にかけてはpHが7以上になるためだそうです。
潰瘍性大腸炎が寛解しても、症状が悪化しないように、薬を続けることが必要です。
症状がなくなるとつい薬のことを忘れがちですが、ある2年間の調査研究では服用を続けた患者さんでは約9割で寛解を維持していたのに対し、飲み忘れが多かった患者さんでは寛解を維持していたのは約4割にとどまっていたことからも薬を続ける必要があると言えますね。
今回の勉強会の説明を受けて、アサコールを飲まれている方に継続の必要性についてフォローさせてもらおうと思いました。
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